cLi0nE37’s blog

心のゴミ箱

分離

心が私の一部ではなくなってしまった。一線を超えまいとして必死に耐えていた何か、最後の何か繋がっていたものが、じんわりとゆっくりと時間をかけて消えていった。その消えた日が今日の朝だった。

何が悲しくて、辛くて、苦しいのか、思い当たる節はいくつもあるのに、どれもそれだけではない気がずっとしていて、ただずっと世界が暗くて、頭は空白な日々だった。それでも心と私は同じモノで、繋がっていて、一緒に痛みを分かち合って手を取り合って生きていた。けれど、もうそれすらできなくなった。

電車に乗って動悸が始まっても、胸に手を当てながら深呼吸を繰り返して、いつも通り心を落ち着かせて、それでまた頑張れるはずだった。だけど今日はそうはいかなかった。涙が次から次へとボロボロ流れてきて止まらなかった。通勤ラッシュの時間に人目も気にならないくらい涙は止まらなくて、心はもう私の中の何処にもいなかった。何故と考えれば考えるほど涙は出てきた。理由はわからなかった。

何とか目的地まで着き門をくぐった。受付で挨拶してそのまま進んでいくつもりだった。でも、足が勝手にUターンして、受付の人に助けを求めた。顔を見たらまた涙が溢れ出てきて、でも全部は話せなくて、ただ、電車に乗ると心臓がいつも苦しくなること、今日は涙もずっと止まらなくてどうしたらいいかわからないこと、それだけを伝えた。そして、今日は休むことになった。

それからも涙はずっと止まらなかった。仕方ないからいつもの駅から一駅分歩いた。歩いているときもずっとずっと涙は流れた。無心にただ涙だけがホロリホロリと垂れ流れてきたかと思えば、急に名前のつけようのない感情全てが込み上げてきて嗚咽しながら涙をボロボロ流す時もあった。空を見上げても何処もかしこも高い建物に切り取られていて狭い空しか見えなかった。こんな狭い所で息なんかできない、窒息しそうだと思った。建物が左右から挟んできそうで怖くなった。

今冷静に考えてみると、平日の朝早くに若い女が涙を隠すこともなくボロボロ流しながら、お出かけの小さなバックには見えないしっかりとした荷物を持って、ゆっくりゆっくり街を徘徊していた事実が自分でも可笑しい。

辿り着いた駅前のカフェでこんなことを書いている。今起きたばかりのことを書いている。何故だかこの感情を忘れたくなかった。今日感じたこと全てが、いつかの力になる気がするから書き残しておきたかった。どうしても今を記しておきたかった。