cLi0nE37’s blog

心のゴミ箱

幼稚な悪意

ある日突然いきなり無視をされる。不自然に目が合わない。自分にだけ挨拶が返ってこない。

小中学校では誰でもターゲットになり得た、だから、こんなこと慣れっこだと思っていた。でも本当は歳を重ねてからの方がダメージは大きかった。大人になってから無視をされるなんて考えたことがなかったから。免疫はとっくに時効だった。

正直どうでもいい人達だ。立場は上だけど、普段から関わりがないから無視をされても特に困ることはない。挨拶したり、休憩所で軽く話したりする程度の仲だ。それなのに、何故こんなにも心が痛むのだろう。

何にも心当たりがない。そもそも最近は会ってもいなかった。会話だってしていない。友達との話題にも上がった覚えはない。上がったとしても悪いことを言った覚えは全くない。だって私は嫌ってはいないのだから悪く言う理由がない。

何かしてしまったのだろうかと心が痛む。悪気はなくても、なにか、なにか相手の気に触ることをしてしまったのかもしれない。それならば謝りたい。だけど、それすらさせてもらえない。

不意に思う。無視ほど幼稚な行為はないのではないかと。相手を理由のわからない底に陥れる、全部を否定された気にさせる厄介な行為だ。同じ傷つく行為でも言葉で罵られる方がまだ少し救いがある。言われた部分だけが傷になるからだ。無視は存在全てを傷つける。そのくせ、している側は全く傷つかない。面倒な記憶として残らない。証拠を残さない。自分達は何もせず不快さを露わにするだけで相手を優位に従わせる。されている側は理由がわからないのだから、その空気に従わざるを得ない。たとえこちらに非があったとしても、根拠のない優劣関係を勝手に作り出す、最低な行為だ。

だから、ここで辞めるわけにはいかないのだ。やりたいことをやっていて、そのために今まで努力してきた。成果が出ず悔しい思いも沢山飲み込んできた。それなのに、他人のそんな行為で、何故私が辞めなくてはならないのだ。こんなことで辞めたら一生悔しい。

けれど、毎朝電車に乗ると痛み出す心臓はとっくに悲鳴を上げている。どんなに気持ちのいい朝でも電車に乗ると心臓の鼓動は鳴り止まない。身体が"行くな"という。陥れた人達は何ともない顔して毎日そこにいる。こんなどうにもならなくて悔しいことがこの世には沢山ある。つくづく理不尽だと思う。

こんな弱くて頼りない心にも、その奥の片隅の方にはまだ、負けたくない、という熱意が確かにそこに在る。毎日、機関銃や大砲を持った人々に私は刀一本で立ち向かっている、そんな気分だ。私はこの道から逸れることなく、ただ大勢全員と戦わずに、走ればすり抜けられる、そんなルートを探している。