逃げ道
何事においても、いつでも逃げられる体制がないといつか滅びる。
最近何が辛いかずっと考えていた。辛いことはたくさんあった、でもどれもそれだけではない気がした。ずっとずっと考えて出た答えは、今の場所に逃げ道がないことだった。
逃げようと思えば逃げられるかもしれない。でも私にとって今の場所がいつも死ぬほど辛い訳でもないのだ。
ただ、いざとなった時に、心が折れそうになった時に、逃げられる道が考えられない。それが私を不安にさせているのだ。
だから、この人に嫌われたら面倒臭そうだ、失敗したら次はない、そういう考えが脳にこびりついて離れずどんどん今の場所にのめり込んでいく。
そして、失敗を犯した時に絶望的な気持ちになる。失敗が辛いのではなく、それがもたらすこの場所への影響を考えてしまうのだ。
好きなことも楽しいことも、追い詰められると嫌いになる、それが一番怖いのだ。
人間関係でも同じことが言えるだろう。どんなに好きで大切でも、関係の保持を強要されたり、生活に過度に干渉されたりすれば、嫌悪感も出てくる。
その人や場所がなくても生きていけると思える逃げ道をつくり、程よい距離感を保てなければ自分を保つこともできない。